タツノオトシゴがいるので「ひょっとするとこれは海の中かな?」と思いきや、『アクアリウム』というタイトルの通り、水槽の中の世界をイメージして作りました。
多くの人はアクアリウムといえば一般的な熱帯魚を想像すると思いますが、意表をついてタツノオトシゴを選んでみました。竜というか馬というか、珍妙でありつつもかわいらしい姿をしているタツノオトシゴですが、そんな彼らもれっきとした魚の仲間なのだそうです。なんとも不思議な生き物です。自宅のアクアリウムで飼っている人も少なくないようですね。
さて、今回の花壇では、たくさんの流木を使用しています。全て実際に海岸に流れ着いていたもので、よく見ると隙間に海の砂の塊が挟まっています。花壇制作中には、鼻を近付けて嗅いでみるとなんとなく潮の香りがしていました。
波にもまれた流木は、自然の産物なのでいろいろな形をしています。 中には面白い形をしたものもあり、今回花壇の真ん中に設置した大きな流木は、どことなく生き物のようにも見えます。
大小の流木を設置し、所々に石を組むことで、魚たちの隠れ家のようなスペースができました。また、水槽の底砂のイメージで火山レキを敷き詰めたことで、よりリアルなアクアリウムを演出できたと思います。
熱帯の海の中なら、色とりどりのサンゴ礁を表現するためにカラフルな花を使用するところですが、今回はあくまで水槽の中ということで、派手な色の花はほとんど使用せず、水草のイメージで緑系をメインに配色しました。 背が高くて細いフイリツルバキアやフェンネル、ススキ類が風に吹かれる様子は、水中で揺らめく水草のようです。
25種類961株の花が使われています。
タツノオトシゴが泳ぐ『アクアリウム』を見ていただき
ありがとうございました。
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